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F1と公式スパークリングワインの『フェッラーリ』。ふたつに共通する伝統と技術の融合

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F1と公式スパークリングワインの『フェッラーリ』。ふたつに共通する伝統と技術の融合

 2021年から、FIAフォーミュラ・ワン世界選手権のスパークリングワインとして提供されているイタリアの『フェッラーリ』。ドライバーたちがスパークリングファイトを楽しむ際のボトル、表彰台にもロゴが入っているほか、4月5~6日に三重県の鈴鹿サーキットで行われた第4戦日本グランプリでもグランドスタンド裏にブースが出店していたことから、そのロゴを目にした方も多いのではないだろうか。今回、日本グランプリに来日したフェッラーリ社のオーナー兼副社長のアレッサンドロ・ルネッリに、フェッラーリとF1に“共通するもの”を聞いた。

 フェッラーリは、シャンパンと同様の製法“メトド・クラッシコ”を用いたスプマンテ。アッパークラスのスプマンテとしてイタリア国内では高いシェアを誇り、イタリア国内のローマやミラノの空港内にバーがあったり、イタリアの大統領官邸や大使館の公式の晩餐会などでも饗されるスパークリングワインだ。

F1公式スパークリングワイン『フェッラーリ』が日本GPを前にフォトコンテストなどイベントを開催

 F1のステファノ・ドメニカリCEOがイタリア人という縁もあり、2021年からはF1の公式スパークリングワインに決定。表彰台のスパークリングファイトに使用されているほか、F1ロゴをつけたボトルが発売されるなど、F1を代表するブランドのひとつとして定着しつつある。F1好きでお酒が好きな友人、知人、家族がまわりにいたら、記念日にF1ボトルをプレゼントすれば喜ばれること請け合いだ。

 そんなフェッラーリは、創業者のジュリオ・フェッラーリが1902年にフランスのシャンパーニュに製法を学びに行き、自らが生まれ育った北イタリアのトレントに気候が似ていることから、この地でイタリア初となるメトド・クラッシコ(シャンパン製法)でのスプマンテ造りを始めたのが始まり。その後1952年、子どもに恵まれなかったジュリオ・フェッラーリはトレントでワインショップを営み、懇意にしていたルネッリ家に会社を託し、さらなる成長を遂げることになるが、今回の日本グランプリには、その三代目であるアレッサンドロ・ルネッリが来日していた。

 気さくなジェントルマンであるルネッリにフェッラーリについて聞くと、「世界中のF1グランプリで我々のフェッラーリが振る舞われていることは名誉なことだ」と笑顔をみせた。そして、世界中のワインコンテストで勝利を収め続けるフェッラーリと、モータースポーツの最高峰であるF1には共通する3つのものがあるという。

「まず最高品質のぶどうを使わなければ、良いワインはできない。そしてワイナリーでぶどうを絞ってワインを造るにあたり人の手がかかるわけだが、いかにぶどうを台無しにせず、そのまま素晴らしいものに発展させるかが重要なんだ」とルネッリ。

「自分たちは最高のぶどうを最高の畑から作り、人為的介入は最小限に、しかし人間がもつ最高の方法で仕事をし、あとは時間に任せていく。これがまずひとつだ」

「そして、モータースポーツは最高のレベルの技術が必要で、マシンの状態を知るには無数のセンサーが必要になる。それと同じで、フェッラーリではイタリアでもトップレベルの技術を使ってぶどうを栽培している。特別なロボットを使い、センサーでぶどうの状態を把握しているんだ。最適な水分の状態や、日照量、土壌の活力など精密に管理しているんだ」

 フェッラーリは最新鋭のテクノロジーを用い、サステナブルも意識しながら、ぶどうを作りワインを造り続ける。伝統と技術の融合は、モータースポーツと相通ずるものだ。

「また大事なのは人だ。日本とイタリアで共通していることは多々あると感じているが、私は日本が大好きだ。日本はすべてがオーガナイズされきれいに整っているが、我々フェッラーリも最高を目指すことをいつも心がけている」

「最高の畑、技術、そして人こそが大切なんだ」

 ルネッリはF1事情にも詳しく、鈴鹿でも多くのF1関係者と語らい、心からモータースポーツを愛している様子が感じられた。ちなみに、フェラーリ創始者のエンツォ・フェラーリも創業者のジュリオ・フェッラーリとは懇意で、フェッラーリを愛飲していたというエピソードも明かしてくれた。モータースポーツとは切っても切り離せない関係にあるスパークリングワイン。それがフェッラーリということだろう。

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